カード型ギフトカードと紙の商品券の違いは?カード型ギフト流行の裏側。
公開日: 最終更新日:2016/11/12
最近流行のプラスティックカード型ギフトカードの紹介です。従来からある紙の商品券との違いやカード型ギフトカード(電子マネー)の使い勝手をまとめました。安全に使うためにも、仕組みを知っておきましょう。
カード型ギフトカード。
カード型ギフトカードの歴史
紙幣タイプの商品券は、江戸時代から存在していて、国内では長い歴史があるものです。江戸時代には食品の引換券が贈答に使われていました。食品は、現代のように冷蔵庫もなく日持ちしないので、贈答に重宝されたようです。
一方、カード型は、最近のIT技術の進化とともにアメリカで登場、普及しました。
アメリカでは結婚のお祝いでは、「ビデオカメラが欲しい」といった具合に、欲しいものリストを見せて買ってもらう文化があります。しかも、お祝いにもらったものでも気に入らなければすぐに返品、交換します。
欲しいものを具体的に指定したり、お祝いをあっさり返品したりと、日本では考えられない合理的な考え方ですが、こういう贈答の文化があるので、金額を指定して入金できるような電子マネー型のギフトカードも違和感なく普及したようです。
日本でも、2010年前後から、カード型のギフトカードを発行する企業が増えてきました。ギフトカードの発行や運営が安価にできるシステムが普及したことも、あちこちでカード型のギフトカードが発行されだした理由のひとつです。
カード型ギフトカードにはどんなものがある?
カード型ギフトカードの最大の特徴は、なんといっても種類が豊富なこと。発行されているカードのを種類別に紹介します。
インターネットで使うもの
カードに記載されている番号を入力することで、インターネットで利用が可能になるカードで、「Webマネー」とか呼ばれています。カードというより、カードに書いてある番号(カード番号とPIN)が大事なので、他人に見せてはいけません。このタイプのギフトカードは、インターネットのアカウントに登録すると、カードに登録されているポイントがアカウントに登録されます。そうするともうカードは不要です。カードは発行せず、番号だけ発行する「デジタルギフト」というタイプすらあります。
- Amazonギフトカード
- Google Play Sotre
- iTunes Music Card
- 楽天ポイントカード
実際の店舗で使うもの(ハウスカード)
発行しているショップでしか使えないものをハウスカードといいます。ここ数年、ハウスカードが「顧客の囲い込みに有効なツール」として認知されつつあり、さまざまな業種のショップがカードを発行するようになりました。
- タカシマヤギフトカード(百貨店)
- スターバックスカード(カフェ)
- IKEAギフトカード(家具)
- BEAMSギフトカード(衣類)
- ZOFFギフトカード(めがね)
- 無印良品ギフトカード
- マジカ(ドンキホーテの電子マネー)
実際の店舗で使うもの(汎用カード)
加盟店ならどこでも使えるギフトカードで、どちらかというと従来の商品券に似ているものです。ただし、カード読み取りに専用機器が必要なため、紙幣型の商品券が使える店舗でも、同じブランドのカード型ギフトカードが使えるわけではないことに注意が必要です。まだまだ、カード型が使える店舗は紙幣型と比べると大変少ないです。
- 百貨店ギフトカード(アメリカンエクスプレス&百貨店協会)
- 三井住友プレミアムギフトカード
- JCBプレモカード
紙幣型の商品券との違い
カード型ギフトカードは、電子マネーとも呼ばれていて、紙の商品券とは少し仕組みが違います。
リチャージできる
従来の商品券とは違い、カード型ギフトカードの中には何度も繰り返しチャージできるものがあります。(例えばスターバックスカード。)また、購入時にはカードに記載の額面を支払うものと、IKEAギフトカードのように買う人が任意の金額をチャージできるものがあります。あとから何度もチャージできるとなると、これは「電子マネー」なんじゃないかと思う方もいると思いますが、実際のところ、そのとおりで、法律上は「電子マネー」と「商品券」は同じもので区別はありません。
残高はサーバで管理されている
カード型ギフトカードは、カードの中に残額が記録されているわけではなく、残額はサーバ(どこかにあるカード会社のコンピュータ)で管理されています。そのため、レジを通してカードを購入するまでは、カードは無効状態になっています。また、ギフトカードで買い物するときには、レジを通してカード会社のコンピュータに記録されている残額を減らして決済されます。
目立つところに陳列して販売できる
カード型のギフトカードはコンビニなどで目立つところにおいてありますが、これも紙の商品券との大きな違いです。紙の商品券は、紙幣そのものに価値があるので、ガラスケースに入れて施錠するといった管理が必要ですが、カード型のギフトカードは、レジを通すまで有効ではないので、万引きされる恐れがありません。そういうわけで、売る側にとっては店舗の目立つ場所にディスプレイできるというメリットがあります。また、カードのデザインもさまざまなバリエーションをつけられるので、プロモーションにも最適です。
金券ショップに売れない。売られていない
カード型の残高確認には加盟店だけが持っている読取装置が必要なため、残額がいくら残っているか金券ショップでは確認のしようがありません。そのため、カード型ギフトカードは金券ショップに持ち込んで売却・現金化できませんし、金券ショップでも販売されていません。
ちょっとしたプレゼントに便利
カード型ギフトカードは、さまざまなショップが発行しているので、自分のお気に入りのショップのギフトカードを贈ることができます。たとえば、友達にちょっとした誕生日プレゼントやお礼に紙のギフト券を贈るというのは、若い人ではあまり聞かない使い方ですが、カード型なら「スタバカードを3000円分贈る」というのも自然な使い方です。紙の商品券は「どれだけ利用可能店舗が多いか」というのが重要ですが、カード型の場合は、贈り主のイチオシ選べるのがメリットになっています。みなさんも気になったショップのカードを送ってみてはいかがでしょうか。
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